BRICS市民フォーラムでは「文化」についても議論 ( 7月3日〜4日、Moscow)
モスクワで今年7月に開かれたBRICS Civil Forum 2024 「BRICS市民フォーラム」には20ヵ国から650人が参加し、グローバルな課題について議論を行いました。気候変動、デジタル・トランスフォーメーション、それに拡大する社会的不平等など幅広いテーマが取り上げられました。また急速に変化する世界でどう生きていくか、西側諸国との関係をどうするかといった課題についても議論が行われました。
とくにアジア、アフリカ、ラテンアメリカの国々は、西側の基準だけで評価されることに抵抗を示しました。もちろんG7諸国に対して敵意を抱いているわけではありません。むしろ哲学的な問題のようです。ブラジルのファビアーノ・メルニチュク教授は「BRICSが米ドルに代わる通貨を見つけ、西側が押し付ける情報に挑むべきだ」と提案しましたが、真剣な提案というより、どこかユーモアが漂っていました。
フォーラムの舞台裏ではアジア、アフリカ、ラテンアメリカの知的エリートたちが非公式に議論を交わしました。彼らは人類の未来について真剣に考えている人々です。テーマは多極化する世界の中で、BRICSが経済面だけでなく、文化面で競争力を高める方法についても議論が及びました。中国、ブラジル、南アフリカ、インド、そしてイランの代表者は皆、真剣でしたが、「待望の代替案はいつ登場するのか」という雰囲気も漂っていたのが印象的でした。
ブラジルのファビアノ教授